冬の文化と、世界から人を迎える力
安比高原スキー場は、1981年12月に開業しました。長く親しまれてきたこの場所の冬の文化を、次の世代にもつないでいきたいと考えています。
雪の季節に人が集まり、スキーやスノーボードを楽しみ、宿や飲食の仕事が生まれる。冬の文化は、それ自体が地域の暮らしと仕事を支えてきたものでもあります。その文化を受け継ぐことは、景色や思い出を守ることにとどまらず、この土地で働き、暮らし続ける理由を守ることでもあると考えています。
- 外国人観光客入込数(八幡平市全体・2023年度)
- 58,951人回年間の延べ数
- 外国人観光客入込数(八幡平市全体・2024年度)
- 81,744人回前年度比 約38.7%増
八幡平市の資料では、市全体の外国人観光客入込数は2023年度の58,951人回から、2024年度には81,744人回へ増えています。前年比で約38.7%の増加です。海外から人を迎えることも、地域のこれからを考える大切な要素になっています。数字は、市全体を対象とする年間の延べ数です。
出典:八幡平市 観光振興計画・検証資料(3ページ)(外部サイト・別のタブで開きます)
2022年8月には、安比高原に、11歳から18歳までの生徒が寮で暮らしながら学ぶインターナショナルスクールも開校しました。国内外から学びに来る人を迎える場所も、地域に生まれています。
出典:Harrow International School Appi Japan 公式サイト(外部サイト・別のタブで開きます) 、同校の発表(英語・開校年月の記載)(外部サイト・別のタブで開きます)
海外から訪れる人、学びに来る人、働きに来る人。人を迎える場面が増えるほど、案内や予約、情報の発信、日々の業務を支える仕組みなど、デジタルの力が役立つ場面も増えていくはずです。人を迎える力は、地域で専門性を活かす仕事の入口にもなると考えています。
火山と森と温泉がつくる大地
八幡平は、雪だけの土地ではありません。岩手山の裾野から八幡平の山々にかけて広がる自然は、十和田八幡平国立公園にも含まれています。
岩手山の北東の山腹には、1700年代の噴火で流れ出た溶岩がつくった「焼走り熔岩流」があります。国立公園の特別保護地区であり、国の特別天然記念物にも指定されています。整えられた散策路を歩けば、45分ほどで、噴火の跡が残る黒い大地を間近に見ることができます。
出典:環境省「十和田八幡平国立公園 焼走り熔岩流散策コース」(外部サイト・別のタブで開きます)
火山がつくった大地は、温泉や地熱という恵みももたらしてきました。この土地の自然は、眺めるためのものであると同時に、暮らしや産業を支えてきた資源でもあります。その資源を、新しい技術でどう生かしていくか。後で紹介する地熱発電の歴史も、その一つの答えです。
人口減少を、数字から見つめる
八幡平市は、2005年9月1日に西根町・松尾村・安代町が合併して生まれた市です。
出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)市区町村の廃置分合(外部サイト・別のタブで開きます)
市の総合計画によると、合併した2005年の国勢調査人口は31,079人でした。その後、2015年には26,355人、2020年には24,023人と、人口減少が続いています。2015年から2020年の5年間だけで、2,332人、約8.8%の減少です。2005年から2020年までの15年間で見ると、7,056人、約22.7%の減少になります。
- 国勢調査人口(八幡平市全体・実績)
- 31,079人 → 24,023人2005年 → 2020年。15年間で7,056人・約22.7%減
- 国勢調査人口(八幡平市全体・実績)
- 26,355人 → 24,023人2015年 → 2020年。5年間で2,332人・約8.8%減
- 住民基本台帳人口(八幡平市全体)
- 22,343人2026年9月30日現在
- 将来人口(推計と市の目標)
- 17,217人/20,000人2035年の推計値(国立社会保障・人口問題研究所)/市が掲げる2035年の目標人口
出典:第3次八幡平市総合計画・概要版(1ページ)(外部サイト・別のタブで開きます)
2026年9月30日現在の住民基本台帳人口は22,343人です。国勢調査と住民基本台帳は別の統計として、それぞれの基準日とともに紹介しています。
出典:八幡平市「人口と世帯数」(外部サイト・別のタブで開きます)
同じ総合計画には、国立社会保障・人口問題研究所の推計として、2030年に19,402人、2035年に17,217人という見通しが示されています。そのうえで市は、産業振興や子育て支援、定住対策などに取り組むことで人口減少の鈍化を目指し、2035年の目標人口を20,000人としています。推計と目標は、まだ起きていない将来の数字であり、実績とは分けて紹介しています。
人口が減る背景には、さまざまな要因があります。スパルトイでは、その中でも専門性を活かせる仕事と、生活を支える収入の機会に取り組みます。暮らしたいと思う人が、この場所を選び続けられるようにするためです。
市が描く、次の10年
八幡平市は、2026年度から2035年度までの第3次総合計画で、将来像を「次世代に希望をつなぐ八幡平市」としています。豊かな自然環境や恵まれた資源を生かし、市民が住み続けたいと思え、訪れた人が移り住んでみたいと思えるまちを目指す、という思いが込められています。
計画の前期の施策には、移住や定住に関する相談から住まいの確保までを一貫して支える体制づくり、空き家や空き店舗を移住者向けの住宅や起業・創業の拠点として活用するための支援、創業支援の補助金などを活用した新たな事業の創出が掲げられています。成果を測る指標として、移住相談者の数を2024年度の127人から2030年度に150人へ、起業件数(累計)を12件から17件へ増やすことなどが示されています。
エネルギーの分野では、豊富な地熱資源を最大限に活用し、発電事業のさらなる拡大を支援して、エネルギーにかかるお金を地域の中で循環させることが掲げられています。農業の分野では、AIやIoTなどの先端技術を活用した省力化と生産性の向上も挙げられています。
出典:第3次八幡平市総合計画・概要版(2〜4ページ)(外部サイト・別のタブで開きます)
国の地方創生(企業版ふるさと納税)のページに掲載された市の資料でも、第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略の事業例として、地熱エネルギーの活用促進、空き家バンクによる空き家の利活用、副業人材の受け入れ支援、そしてスパルタキャンプによる起業支援の促進が紹介されています。
出典:内閣府 地方創生(企業版ふるさと納税)掲載資料「岩手県八幡平市」(外部サイト・別のタブで開きます)
スパルトイは、市の事業ではありません。ただ、地域で暮らし続けられる仕事をつくること、学んだ人が起業や新しい仕事に踏み出せること、地域の外の人材とも一緒に仕事ができること。市が掲げるこうした方向と、私たちが民間の仕事づくりの側から目指していることは、重なる部分が多いと感じています。
学びを育て、技術を地域で使う土地
八幡平では、2015年度からスパルタキャンプが開催されてきました。代表自身も、スパルタキャンプでプログラミングを学んだ一人です。
自然の力を技術で暮らしに活かしてきた歴史もあります。市内の松川地熱発電所は、1966年に運転を始めた、日本で最初の商用地熱発電所です。2016年には、日本機械学会の機械遺産に認定されています。
出典:東北自然エネルギー株式会社「松川地熱館」(外部サイト・別のタブで開きます)
国内でまだ商用化されていなかった地熱発電に、この土地で取り組んだ歴史がある。新しい技術を地域に根づかせることは、この場所にとって初めての挑戦ではありません。
地域課題への技術の活用も進んでいます。メディテックバレープロジェクトの2024年度事業報告には、田山診療所で19回、安代診療所で3回のオンライン診療が記録されています。医療福祉とICTを組み合わせ、技術を地域の暮らしに役立てる取り組みです。
出典:コンソーシアムの事業報告(外部サイト・別のタブで開きます)
地域で学び、地域の課題に向き合い、技術を実際に使う。八幡平には、こうした取り組みがあります。そこで育った力を、さらに実務の経験と継続する仕事へつなげていきたいと考えています。
同じ事業報告では、キャンプ参加者が市内企業に就職する際の賃金水準も課題に挙げられています。学べる機会と、暮らしを支える仕事の条件。その両方に目を向けて、この地域で力を活かせる道を広げたいと考えています。
八幡平を起点に、地域を越えて
スパルトイの作品登録は、地域や卒業校を問いません。開発の相談も、市外・県外の企業から受け付けています。
地域を越えて企業の困りごとを聞き、必要な役割と条件を整理し、仕事を担える機会をつくる。その仕事を、八幡平で専門性を活かして暮らせる道へつなげていくことが目標です。
Webアプリの開発は、場所を選ばずに進められる仕事です。依頼する企業が首都圏にあっても、担う人が八幡平で暮らしながら関わることができる。反対に、八幡平の外に住む人が、確認や引き継ぎの役割で加わることもできる。地域の中だけで仕事を探すのではなく、地域の外から仕事を呼び込み、その仕事を地域で担える形にすることを考えています。
八幡平で暮らすことを考えている方へ
八幡平市では、東京23区に住んでいた方などが八幡平市へ移住して就職・起業・テレワークをする場合の移住支援金を案内しています。対象や条件は、市のページでご確認ください。スパルトイの制度ではありません。
冬の文化も、人を迎える力も、火山と温泉の大地も、新しい技術に挑む土台もある第二故郷。その未来に、私は仕事を生む側から関わっていきます。
統計・事例・出典の確認日:2026年10月24日。増減率は出典の実績値から算出し、小数第1位に丸めています。各数字の対象年・年度と統計の種類、実績・推計・目標の別は本文に記載しています。リンク先の資料が更新されても、このページの数字は自動では変わりません。記事中の写真はすべて生成イメージです。実在の人物・場所・催しを撮影したものではありません。